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【コンテナ辞典】海上輸送に使用するコンテナの種類・サイズ・積載重量・用途・修理など様々な側面について解説します。

【コンテナ辞典】海上輸送に使用するコンテナの種類・サイズ・積載重量・用途・修理など様々な側面について解説します。 | 海上輸送

コンテナは海上輸送にとっては欠かせないもので様々なタイプのものがあります。それぞれのコンテナの特徴を理解し、適切なコンテナを選択しなければ行けません。月間のコンテナ輸送本数が2,000本を超える弊社グループでは様々なご依頼がございます。その経験の中で得てきた情報を元に本日は海上輸送におけるコンテナについて様々な角度から説明をしていきたいと思います。

コンテナの種類

海上輸送に使用されるコンテナには一般的に以下の種類に分類されます。貨物によってそれぞれのコンテナを使い分けます。

ドライコンテナ

一般的なコンテナです。20’フィート, 40’フィート, 40’フィート・ハイキューブの3タイプがあります。自動車パーツ、金型、プラスチック成形品、化粧品、原材料、鉄鋼品、木材など一般貨物と呼ばれるものや、危険品(温度管理不要)を輸送する際もドライコンテナを使用します。

リーファーコンテナ

断熱材が使用されており温度・湿度が調整できるコンテナです。設定可能温度は-25度〜+25度(船会社によって異なります)。輸送・取り扱い費用はドライコンテナに比べて高くなります。主に温度管理が必要なフルーツ、冷凍食品、生花、薬品などに使用されます。

輸送中・ターミナルで電力費用が発生する

リーファートラックは輸送している間やターミナルで本船の出航を待っている時もコンテナ内の調節した温度を維持しなければいけません。 その為、トレーラーは特別なジェネレーターを搭載していなければいけませんし、ターミナルにおいても電力を供給し続けなければいけないので追加費用が発生します。

オープントップコンテナ

天井がないコンテナです。貨物の高さがハイキューブコンテナ(約2.7m)を超える場合に使用されます。本船ではこのオープントップコンテナの上に別のコンテナを積み上げる事は出来ないので、積載出来る場所に限りがあるため費用は高くなります。 輸送中は天井部にシートをかけて貨物が雨に濡れないようにしています。

フラットラックコンテナ

壁と天井がないコンテナです。一般的なコンテナに収まらないサイズの貨物の場合に使用されます。またドライコンテナに積載が困難な貨物の場合にフラットラックコンテナを使用する事があります。オープントップと同様に本船上に積載出来る場所に限りがあるので費用は高くなります。

ISOタンクコンテナ

液体を輸送するときに使用するコンテナです。積載出来る容量はタンクの種類によって異なり、約11,000リットル〜26,000リットルです。液体の危険品を輸送する際にも使用されます。 ドライコンテナでドラム缶を積載して輸送するより一般的に輸送可能量が多く、液体の積み込み・積み降ろしも容易になるのでコストダウンが見込めます。

コンテナのサイズ

貨物を効率的に積載するのにコンテナのサイズは重要です。船会社によって若干の誤差はありますので詳細は各船会社のホームページをご確認下さい。貨物を積載するのに重要なのがコンテナの内寸です。主に以下の内寸を理解しておけば基本は問題ありません。

ドライコンテナ サイズ

20 フィートコンテナ

【外寸】長さ:6.05m / 幅: 2.43m / 高さ:2.59m 【内寸】長さ:5.86m / 幅: 2.35m / 高さ:2.38m

40 フィートコンテナ

【外寸】長さ:12.19m / 幅: 2.43m / 高さ:2.59m 【内寸】長さ:12.03m / 幅: 2.35m / 高さ:2.38m 40フィートコンテナは20フィートコンテナの「長さが2倍」とだけ覚えれば大丈夫です。

40 フィート・ハイキューブ コンテナ

【外寸】長さ:12.19m / 幅: 2.43m / 高さ:2.89m 【内寸】長さ:12.03m / 幅: 2.35m / 高さ:2.70m 40フィートハイキューブは普通の40フィートコンテナと「高さ」が違うだけです。

コンテナの最大積載重量

タイのでは道路を通行出来る貨物の積載重量がトラック・トレーラーによって決まっているためコンテナに積載する最大積載重量に制限があります。詳細は船会社によって異なるのですが一般的に以下の重量を積載可能重量として捉えていただければと思います。 20’ & 40′: 約28MT ※3軸シャーシーを使用した場合[br num=”2″] ポイントとしては20’フィートでも40’フィートでも積載可能重量は同じという事です。40’フィートだから20’フィートの倍の重量を積めるわけではありません。 重たいコンテナを輸送するには危険が伴います。道路を輸送する最中だけではなくコンテナをターミナルで動かす時や、本船に積み込む時、また積み降ろす時など、最大積載重量を超えてしまうと大きな事故につながりかねません。

コンテナデポ・バンプール

タイでは船会社のコンテナがそれぞれが契約したDepoに保管・管理されています。お客様から本船予約があると指定されたデポに空のコンテナをピックアップに行き貨物を積み込みます。また輸入地で貨物の積み降ろしを終えたコンテナは輸入地側で指定されたコンテナデポに戻されます。日本だとコンテナバンプールという呼び方をします。

コンテナ 点検・クリーニング・修理

使用済みのコンテナはデポに戻されクリーニングをされます。またコンテナに穴が空いていたり、床が剥がれてしまっていたり、重度に錆びていたりすると修理されます。

コンテナについてタイでよく発生する問題

コンテナが汚い

弊社ではこれが最も多い問題だと認識しています。本船予約を船会社にするときにAグレードと呼ばれるキレイなコンテナをリクエストしますが、実際にデポで引き渡されるのは、汚れていたり、臭いがあったり、床が剥げていたり、酷いものであれば天井に穴が空いていたりします。 お客様にお届けしたコンテナがこのような状態だと貨物を積み込む事は出来ませんので、コンテナを交換する為にデポに戻ります。この際の輸送費用はもちろん物流業者が負担することになります。

コンテナを届ける時間が遅れる

弊社では極力このような無駄を避ける為にコンテナをピックアップするトレーラーのドライバーに引き取り前の点検をするように指示しています。 このコンテナ引き取りの際にデポから割り当てられたコンテナを一度拒否して別のコンテナを受け取ることが出来るのですが、この時に他のトレーラーがあれば最後尾に回らなければいけません。この拒否を2度、3度続ける事になるとお客様の指定した時間通りにコンテナを届けることが出来ない場合があります。

コンテナクリーニング費用

まれに輸入地側から言われる事ですが、積み降ろしをしたコンテナの状態は非常にキレイなのに何故 クリーニング費用が発生するのかという問題です。各船会社によって違いはありますが一般的に一度 使用したコンテナはデポにて点検・掃除・クリーニングなどをされますので、その費用だとご理解を頂いております。

まとめ

フォワーダーの業務を通してコンテナに関する事をまとめてご説明しました。弊社では様々な貨物を安全に効率的に輸送する為に最適なコンテナを選び、また発生しやすい問題を出来るだけ避けるように日々の業務をしております。