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通関申告料が30年間変わらない理由と今後の課題

通関申告料が30年間変わらない理由と今後の課題 | イーノさんのロジラジ

通関申告料が30年間変更されていない背景をご存じですか?

賃金の上昇や物流業界の変化が進む中、通関業者や荷主が直面する課題と未来の展望について詳しく解説します。

現状の通関申告料

通関申告料は、輸出が5,900円、輸入が18,000円と1995年から変わらず据え置かれています。

この金額は1995年に設定された上限額が基準となっており、2017年に上限撤廃後も実質的にほぼ維持されています。

しかし、現在の価格設定は労務費の増加を反映しておらず、業界全体が苦境に立たされています。

価格転嫁の難しさ

名古屋通関業会が行った調査では、高い通関料金を受け入れる荷主はほとんどいないことが分かりました。

通関料金の値上げを提案しても、多くの荷主が受け入れないのが現状です。このため、業者側はコスト増加に対応できず、厳しい状況に置かれています。

自社通関の台頭

最近では、自社通関を進める荷主が増加しています。

特に、定型的な貨物の申告については、通関業者を介さずに手続きする企業も増えてきました。

複雑な案件については通関業者が引き続き必要とされますが、一般的な貨物では依存度が低下する可能性があります。

今後の課題と展望

物流業界全体では、2024年問題やDX(デジタルトランスフォーメーション)への対応が進む中、通関業務のあり方も変わりつつあります。

業界が持続可能な形を目指すためには、料金見直しや業務効率化が求められています。

特に、難易度の高い通関案件に対応できる業者は価値を維持しやすい一方、競争力の低い業者には厳しい未来が予測されます。

まとめ

通関申告料が長年変わらない背景には、業界特有の課題が存在します。

しかし、労務費増加や物流業界全体の変化が迫る中で、今後の対応が問われています。

通関業界が生き残るためには、料金設定やサービスの見直しが欠かせません。

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