投稿日:2024.10.28 最終更新日:2024.10.28
COSCOのタイ・レムチャバン港への出資拡大と中国企業の進出背景
COSCOがタイの主要港であるレムチャバン港への出資を発表しました。
今回の進出は、タイと中国の貿易関係にどのような影響を与えるのでしょうか?
今回はCOSCOの出資の背景や、中国企業がタイ市場へ進出を強化する理由について詳しく解説します。
CONTENTS
COSCOがタイのレムチャバン港へ初進出
中国の大手海運企業COSCOは、タイのレムチャバン港に初の出資を決定しました。
この動きは、貿易インフラの充実を図る一環です。
COSCOはハチソン・レムチャバン・ターミナル株式会社(HLT)の30%の株式、およびタイ・レムチャバン・ターミナル株式会社(TLT)の12.5%保有することで、貿易ルートを強化することを目指しています。
タイと中国の貿易量が増加
背景には、タイと中国の貿易量が年々増加していることがあります。
第3四半期の貿易量は前年の240万TEUから260万TEUへ増加。この動きを受け、中国企業がタイ市場でのシェア拡大を目指していることがCOSCOの動きからも見て取れます。
中国企業のタイ進出が加速する理由
タイ市場では、工業団地の新規取引の8割を中国系企業が占めています。
特にEVバッテリーの分野で注目されるBYDなどの企業が進出。
タイは安価な労働力と豊富な資源があり、製造拠点としても魅力があることが、中国企業にとって大きな進出理由となっています。
人材面での競争が激化
タイ市場への進出が進む中で、中国企業は日系企業やタイ企業から人材を引き抜く動きを強めています。
高い給与を提示して優秀な人材を確保し、技術力を取り入れることでさらなる競争力向上を目指しています。
この傾向は、中国企業の成長を支える一方で、タイの労働市場にも大きな影響を与えています。
まとめ
今回のCOSCOによるレムチャバン港への出資は、中国企業のタイ市場進出の一環として大きな意味を持ちます。
タイと中国の貿易が増加する中で、COSCOの動きは両国間の物流において重要な役割を果たすことでしょう。