投稿日:2024.10.01 最終更新日:2024.10.01
北米東海岸でストライキ突入!サプライチェーンへの影響とは?
北米東海岸の労働組合がストライキを開始しました。
これにより、アメリカのサプライチェーンが混乱する可能性が高まっており、企業や消費者への影響も避けられません。
今回は、このストライキの背景と、今後のサプライチェーンの行方について解説します。
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ストライキ突入の背景
北米東海岸の労働組合「ILA(国際港湾倉庫労働組合)」は、労使交渉が決裂したため、ストライキを開始しました。
コロナ禍で多くの船会社が高利益を計上した一方、労働者への報酬が十分に支払われていないと感じていることが主な理由です。
また、港湾自動化の進展が労働者の雇用に悪影響を与える懸念も交渉の大きな論点となっており、交渉の難航が予想されます。
サプライチェーンへの影響
今回のストライキにより、北米東海岸に到着する貨物の取扱いが滞り、企業や小売業者に商品が届かない事態が発生する可能性があります。
製造業や販売業が大きな影響を受けることが予想され、サプライチェーン全体に混乱が広がる恐れがあります。
各船会社の対応策
労使交渉の行方が不透明な中、船会社各社は追加のサーチャージを導入する対応を取りました。
例えば、MSCは中国、日本、韓国、東南アジアからの北米東海岸向け貨物に対して20ftあたり1,500ドル、40ftあたり3,000ドルの追加料金を設定しています。
他の主要船会社も同様の料金を設定しており、輸送コストの増加が避けられない状況です。
西海岸への貨物集中の可能性
東海岸でのストライキが長引く場合、北米向けの貨物は西海岸に集中すると見られています。
すでに多くの荷主がリスク回避のために西海岸へのシフトを開始しており、これがさらに加速する可能性があります。
その結果、西海岸の物流量が増加し、運賃や港湾の混雑状況にも影響を及ぼすことが懸念されています。
今後の見通し
このストライキがいつまで続くかは不明ですが、1日港湾が停滞すると、物流の回復には1週間程かかるとされています。
労使交渉が早期に決着することが、安定したサプライチェーンの維持には必要不可欠です。
まとめ
北米東海岸のストライキは、物流業界だけでなく広範な影響を及ぼす可能性が高く、今後の労使交渉の行方が注目されています。
企業のサプライチェーン戦略の再考が求められる中、早急な対応が必要となるでしょう。