投稿日:2024.08.30 最終更新日:2024.09.04
商船三井のウィンドチャレンジャーが実航海でGHG削減を実現
商船三井が開発したウィンドチャレンジャーは、船舶に帆を取り付け、風力を利用して温室効果ガス(GHG)を削減する画期的な取り組みです。
そのウィンドチャレンジャーを搭載した第一船「松風丸」が実際の航海に出たことが注目を集めています。
今回は実航海の様子や今後の可能性についてお伝えします。
CONTENTS
ウィンドチャレンジャーとは?
ウィンドチャレンジャーは、船舶に帆を設置し、風の力で船を前進させることで燃料を節約し、GHGの排出を抑える技術です。
この技術を採用することで、2050年までにGHG排出量をネットゼロにするという目標に近づくことが期待されています。
今回、商船三井は「松風丸」にウィンドチャレンジャーを搭載し、実際の航海でその効果を試験しました。
実航海での成果
今回の航海では、ウィンドチャレンジャーを使用することで、日平均で5~8%のGHG削減が実現。
さらに、風の状況によっては最大で20%の削減が可能であることも確認されました。
ウィンドチャレンジャーが実際の航海でも効果を発揮できることが証明されたのです。
今後の展望
現在、ウィンドチャレンジャーの帆は1本ですが、将来的には1隻に4本まで搭載できる可能性があります。
これにより、さらに多くの風を捉え、GHG削減効果が高まることが期待されています。
また、脱炭素の取り組みとして、アンモニア燃料のタグボートなども開発されており、今後も各船会社はさまざまな革新的技術を追求していくことでしょう。
世界からの反響
航海中、松風丸は他国の船から無線で問い合わせを受けるなど、大きな注目を集めました。
現代において帆を掲げて航行する船は非常に珍しいため、その姿に驚きの声が上がったといいます。
商船三井の取り組みは、単なる技術革新だけでなく、遊び心や挑戦精神を感じさせるものでもあります。
商船三井の今後に期待
商船三井のウィンドチャレンジャーは、脱炭素社会への貢献という観点からも非常に意義深い取り組みです。
今後のさらなる発展に期待が高まります。