投稿日:2024.08.09 最終更新日:2024.08.20
マースク、リスク分散のため、脱炭素へグリーンエネルギーの活用
マースクが脱炭素を目指し、リスク分散のために複数の新燃料を検討しているとのことです。その内容を詳しく見ていきましょう。
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マースクの新燃料戦略
マースクはこれまで、脱炭素化のためにグリーンメタノールを使用してきましたが、今回新たにバイオLNG(液体バイオメタン)などの新燃料の導入を検討しています。
メタノールだけに依存するのではなく、バイオLNGを併用することでリスクを分散し、脱炭素への取り組みをより確実なものにしようとしています。
この決定は、マースクのヴィンセント・クラーク氏が2023年の第2四半期(4月~6月)の説明会で発表したもので、2030年までに80万TEUの2元燃料船を調達する計画も示されています。
新たな船舶は、2026年から2030年にかけて順次導入される予定で、古い船舶をスクラップし、最新の2元燃料対応船を投入していくとのことです。
マースクの収益状況
さて、マースクの収益面についても触れておきます。
今年の第2四半期は前年同期比で61%の減収となったものの、4億7千万ドルの黒字を達成しました。2023年の第3四半期から3四半期連続で赤字が続いていた中での黒字転換は大きな進展です。
さらに、第3四半期には収益がさらに改善する可能性があると予測されています。
その理由の一つは、契約運賃とスポット運賃の間にタイムラグがあり、第3四半期にはこのラグが解消され、収益が上向くと見られているためです。
また、アメリカの東海岸で予想されるストライキの影響も、現時点では限定的と考えられており、マースクの安定した収益が見込まれています。
まとめ
今回のマースクのニュースをまとめると、同社はゼロエミッションを目指して確実に投資を進めており、その一環として新燃料の導入を検討しています。
また、収益面でも改善の兆しが見られ、今後も安定した成長が期待されます。
このように、マースクは海運業界のリーダーとして、脱炭素化と収益向上の両立を目指して着実に進んでいます。引き続きその動向に注目していきたいと思います。